ニキビ

ニキビ

ニキビは吹き出物とも言われ、医学的には座瘡(ざそう)といいます。皮脂の分泌量が多く皮脂が排出しきれずに毛穴に詰まり、皮脂と不要な角質が混ざり合って角栓(かくせん)化します。
そこにニキビ菌などの常在菌が繁殖するため、炎症を引き起こしてニキビができます。原因として、ストレスやホルモンバランスの乱れによる皮脂の分泌過剰、生活習慣、睡眠不足、化粧品の使用などが複雑にからみあってニキビができます。そこにアクネ桿菌などの常在菌が繁殖するため、炎症を引き起こしてニキビができます。毛穴から皮脂がたくさん分泌されるためにできるため、皮脂腺の多い顔、背中、前胸部などによくみられます。女性では、ホルモンの関係で月経前にニキビが増えることがあります。
治療には外用薬と内服薬を併用もしくは外用薬の単独処方で行います。
外用薬には、抗生物質の外用薬、時には角質剥離薬、最近のニキビの加療の柱となりつつあるディフェリンゲルなどがあります。当院では抗生剤の使用をまずはお勧めしますが、場合によりディフェリンゲルも積極的に使用しています。
ディフェリンゲルは、毛穴付近にある角質の肥厚を抑制するため、ニキビの原因となる毛穴の閉塞を取り除きます。特に赤く腫れる前のニキビの初期(いわるる白二キビ)など比較的軽いニキビにも有効です。寝る前に洗顔後、化粧水や保湿クリームで肌をうるおした後に、ディフェリンゲルを使用するとより効果的です。ただし、ディフェリンの治療では初めの3週間に肌の乾燥やヒリヒリ感や赤み、痒みがかなりの方に出現します。効果の発現までには数週間の時間がかかります。副作用を充分に理解していただけた場合のみ当院では処方しています。
内服薬は抗生剤やビタミン剤や漢方薬を使用します。まずは、炎症が強いようであれは、抗生物質を内服します。
各種ビタミン剤も使用します。ビタミンB2やビタミンB6やビタミンCは皮脂分泌抑制作用があり、ビタミンCにはニキビによる炎症の跡の色素沈着(黒ずみ)を改善させる作用もあります。また、状態に合わせて漢方製剤も使われます。個人差はありますが、漢方を併用することによって、症状がかなり改善する方もいます。当院ではいくつかの漢方を組み合わせ加療することもあります。